歯ぎしりやくいしばりが起きる原因として、歯の詰めもの・被せものの咬み合わせが合っていない、ストレスが溜まっているなどが考えられます。咬み合わせの悪さは調整すれば改善できますが、ストレスが原因になっている場合はなかなか症状が治まりません。また、その症状も毎日現れるわけではなく、疲れがひどいとき・熟睡できないときなどに現れることが多いようです。
就寝中に歯ぎしりが現れると音が出るので周囲の人にわかりますが、くいしばりは音が出ないので自分も周囲の人も、その症状に気付きにくいようです。また、くいしばりに関しては、寝ているときだけでなくさまざまな場面で症状が現れます。例えばパソコンを打っているとき、包丁を使っているとき、シャンプーをしているときなど、人によって色々なパターンがあるのです。
歯への障害
- 歯がしみる
- 歯が摩耗し、詰めもの・被せものが取れやすくなる
- 歯にひびが入る
- 朝起きると歯が浮いたような感じがする、咬みにくい
- 歯の神経が死ぬ
- 歯の根っこが折れる
歯周組織への障害
- 歯ぐきが下がる
- 顎の骨が吸収される
顎関節への障害
- 顎関節が痛む
- 口を開けると顎関節が鳴る
全身への障害
- 頭痛
- 肩こり
- 腕のしびれ
- 腰痛
ブラックスチェッカー
ブラックスチェッカーとは上あごの歯に装着する薄いマウスピースのようなもので、睡眠時に歯ぎしりをしている部分が削れて色がとれることで歯ぎしりなどのパターンがわかるものです。
マウスピース
一般的な治療法です。装着することで、歯の摩耗・騒音を防ぐことができます。患者さんの咬み合わせに合ったものを作製する必要があります。
咬み合わせ調整
すり減ってしまった歯を元に戻したり、詰めものや被せものを新しくしたりして、咬み合わせを調整します。状態を見ながら調整するので、やや時間を要します。
自宅での対処
人は普段、上下の歯は離れて、舌は上顎に軽く触れた状態になっています。ふと気付いたときに顎や舌に力が入っている人は、力を抜いてリラックスすることが大切です。また、就寝時は低めの枕を後頭部ではなく、首に当てるようにしましょう。そうすると、口が開きやすくなります。